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セミナーレポート(ストームフェア09) パート12009/11/11 7:00 am

今年も大盛況で幕を閉じたストーム&ロトグリップフェア。最終日の会場ではハンク・ブーマーシャイン氏を講師としたセミナーが開催されました。ハンク・ブーマーシャイン氏は、ストームのボール設計者であるだけでなく、IBPSIAで、上級ドリラークラスの講師をしている方でもあります。

セミナーに参加できなかった皆様のために、数回に分け、今回行われたセミナーの内容を簡単に紹介していきます。

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ストーム&ロトグリップ・フェア 教育セミナー概要
 ・ストームとロトグリップ社、製品開発の方向性
  −カバーストック
  −コア
  −ミュータント・セル
  −ヴァーチャル・エナジー・プロツアー
 ・サーフェイス・トポグラフィーとメンテナンス
 ・PSAドリリング
 ・ウェイトホール

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製品開発の方向性

皆さんご存知の通り、ストーム&ロトグリップ社製品は、昨シーズンPBAにおいて驚くべき活躍を見せました。しかし活躍はPBAツアーだけではありません。アメリカをはじめとする世界のハイパフォーマンス・ボール市場でナンバー1シェアの座を獲得し、アメリカの2大ボウリング誌の人気投票でも他社製品を圧倒する評価を得たのです。さらに今シーズンのPBAツアーでも、既に昨年に引けをとらない成績を上げています。

ストームとロトグリップ製品の成功の秘密はその製品開発の方向性にあります。そこでストームそしてロトグリップ社の製品開発の方向性について簡単に説明しましょう。

カバーストック
ストームとロトグリップ社は、耐吸油性のカバーストックをコンセプトとし、開発を行っています。耐吸油性のカバーストックは、パフォーマンス寿命が長く、耐久性に優れていることはもう説明する必要はないでしょう。ケーゲル社が行ったカバーストックのオイルの吸収に関するテストでも、既にストームそしてロトグリップ社のカバーストック材質は、他社のカバーストック材質と比較し、もっともオイルの吸収が遅い材質であるが証明されています。

さて、これまでボール軌道に最も影響を与える要因としてあげられてきたオイル吸着ですが、ストーム社が追及したのは異なるルート。サーフェイス・ラフネス(RA値とRS値)で表されるサーフェイス・トポグラフィーでカバーの摩擦を高めることでした。このRA値とRS値に関しては、セミナーの後半で詳しい説明がありますが、カバーストックの表面を電子顕微鏡で見たときに見える凹凸のことです。

USBCが最近発表したボール・モーション研究書では、以下の表にある18の変数が、ボールの軌道に最も影響を与える要因として挙げられています。


(USBC 08 Ball Motion Studyより)

USBCに取り上げられた変数のうち、上位5つがカバーストック材質に関するものです。そして最も影響を与える要因としてあげられたのが、サーフェイス・トポグラフィーを表すRA値でした。

上位5つの変数
1.RA(ラフネス・アベレージ)
2.On-lane COF(オイル内の摩擦係数)
3.RS
4.Dry-lane COF(ドライエリアでの摩擦係数)
5.Oil Abs(オイル吸収)

オイル内の摩擦係数は、RA値が大きく関ってきます。従って、サーフェイス・トポグラフィー技術を追求することにより、ボール軌道にもっとも影響力のあるカバーストックを作ることが証明されたのです。そしてストームとロトグリップのサーフェイス・トポグラフィー技術は既に業界一高いレベルにある事が証明されています。

E.T.M(エンハンスト・トラクション・マイカ)技術

ストームそしてロトグリップ社が使用する新しいカバーストック技術の1つ、E.T.M。これは新しいマイカ技術ですが、以前他社がパーティクルとして使用していたマイカとは全く異なるものです。

E.T.Mに使用されるマイカは、パール素材として使用される添加物。ご存知のようにパールとはスキッド(走り)を出すために使用される素材です。走るボールは奥でキレ、ドライエリアがクリーンなフレッシュ(塗りたて)コンディションで効果を発揮します。しかしオイルのキャリーダウンが始まると、コントロールが難しくなるのが欠点。いわゆるオーバー&アンダー・リアクションが起ります。つまり走ってキレるボールは同一コンディションで長く使うことが難しいのです。

そこでサイズやテクスチャーが異なるマイカを組み合わせ、オイル内のトラクションを特定のレベルにすることにより、走りを出しながらもミッドレーンの動きを高める。つまりオイル内から反応させていくことにより、奥でキレるボールのバックエンドの動きを安定させるのが、このマイカ技術なのです。

マイカ技術を使用したボール例 (Virtual Energy Pro Tour)



download: ヴァーチャル・エナジーPRO-Tのバックエンド・リアクション

ビデオでは、バックエンドでキレを見せながらも進路変更がスムーズな事が確認できます。

ストームそしてロトグリップ製品に使われているカバーストックは、業界一の耐吸油性とサーフェイス・トポグラフィー(つまり耐久性と摩擦力)を持つ材質がベースとなっています。そしてこのベースに新しい技術を使用したパール素材が添加され、アグレッシブ性にコントロール性が加わったラインアップを揃えているのです。

コア
ストームそしてロトグリップ社のコア開発技術は、既にセル・シリーズの大成功によりその素晴らしさが証明されています。そしてそのデザインは、対称コアの最大の特徴である曲がりの持続性に、非対称コアが生むマスバイアス効果を加えるというコンセプトに特徴があります。

マスバイアスは、その配置でバックエンドでのボールの動きを調節することを可能とします。対称コアを搭載したボールは、バックエンドの動きがおとなしいイメージがありますが、マスバイアス・ディファレンシャルを高めることにより、奥でのボールの動きをはっきりさせることが出来るのです。つまりストームそしてロトグリップの開発するコアは、対称コア的質量バランスを維持しながら非対称部分を作ることにより、対称コアと非対称コアの利点を兼ね備えた設計になっているのです。

もう1つの特徴として、コア本来の効果がドリル後も変らないという点が上げられます。フィンガーそしてサムホールを開けてみたら、ボールが考えていた動きと異なる動きをしたという経験はありませんか?それは指穴をほったことにより、RGやディファレンシャルが変化したからなのです。ストームそしてロトグリップが開発する最新コアは、ドリル後もコア動力の値がほとんど変化しない形状になっています。USBCが最近行ったテストでも、その優れた性能が証明されています。

ドリル後のPSAの変化例(Rogue Cell)



ミュータント・セルに搭載されている新開発“ニュークリアスII”コアは、まさにストームそしてロトグリップのコア開発コンセプトそのままの仕上がりになっています。

ストームの新製品“ヴァーチャル・エナジーPRO-T”とロトグリップの新製品“ミュータント・セル”については、セミナーレポート・パート2で説明します。

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